イギリス株価指数(FTSE100)とは?
FTSE100とは
FTSE100は、ロンドン証券取引所(LSE: London Stock Exchange)に上場している株の株価指数のことで、イギリスの株価指数のことを言います。
FTSE100は、ロンドン証券取引所に上場している時価総額が大きい100社を対象として、1983年12月31日の株価を基準値(1,000ポイント)として計算された時価総額加重型指数となっています。基準日の時価総額からの増減を指数化したものです。※東証株価指数(TOPIX)と同じ仕組みです。ロンドン証券取引所の上場企業の時価総額全体の8割をFTSE100が占めています。
世界の主要経済紙フィナンシャル・タイムズ社とロンドン証券取引所との合弁会社であるFTSE社が発表する株価指数なので「FTSE100」と呼ばれていて、「FTSE250」「FTSE500」などもあります。
FTSE100を構成する上場企業(※上位20位)
- HSBCホールディングス(HSBA)
- アストラゼネカ(AZN)
- グラクソ・スミスクライン(GSK)
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BATS)
- ディアジオ(DGE)
- BP(BP)
- ユニリーバPLC(ULVR)
- ロイヤル・ダッチ・シェル クラスA(RDSA)
- ロイヤル・ダッチ・シェル クラスB(RDSB)
- レキットベンキーザー・グループ(RB)
- リオ・ティント(RIO)
- ナショナル・グリッド(NG)
- ボーダフォン・グループ(VOD)
- レレックス・グループPLC(REL)
- BHPグループ(BHP)
- ロイズ・バンキング・グループ(LLOY)
- プルーデンシャル(PRU)
- テスコ(TSCO)
- ロンドン証券取引所グループ(LSE)
- エクスペリアン(EXPN)
証券会社によっては、イギリス株の上場企業単体に投資をすることも可能ですが、ややマイナーな市場のため、日本国内の証券会社を利用する場合は、イギリス株の上場企業単体よりも、イギリス株価指数「FTSE100」への投資が一般的な選択肢となります。
イギリス株価指数(FTSE100)のリアルタイムチャート
FTSE100/英ポンド(ISF)最新レート
FTSE100/英ポンド(ISF)リアルタイムチャート分析
FTSE100/英ポンド(ISF)センチメント分析
イギリス株価指数(FTSE100)への投資がおすすめできる理由
1.高配当の利回りが期待できる
イギリス株価指数(FTSE100)の最大の魅力は「高配当」です。
「くりっく株365」CFDでの株価指数の配当利回り比較
証券会社 | 種類 | 商品 | 調査年度 | 1枚取引価格 | 配当相当額実績 | 金利相当額実績 | 利回り(信託報酬除く) | レバレッジ3倍 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
くりっく株365 | CFD | 日経225 | 2020年 | 2,747,400円 | 41,885円 | 0円 | 1.52% | 4.57% |
くりっく株365 | CFD | NYダウ | 2020年 | 3,054,400円 | 61,397円 | 19,901円 | 1.36% | 4.08% |
くりっく株365 | CFD | DAX | 2020年 | 1,374,000円 | 0円 | 1,318円 | -0.10% | -0.29% |
くりっく株365 | CFD | FTSE100 | 2020年 | 650,300円 | 23,265円 | 7,839円 | 2.37% | 7.12% |
メジャーな株価指数の中で、配当利回りが2.37%と高配当であることがイギリス株価指数(FTSE100)の最大の魅力と言えます。
CFD取引でレバレッジを掛ければ
レバレッジ3倍でも、7.12%という高利回りで運用することが可能です。
2.ボラティリティが小さく、レバレッジを大きく掛けやすい
ボラティリティとは「価格変動の度合い」のことを意味します。
ボラティリティ = 特定の期間の「高値」「安値」の差分の平均値
を意味します。
直近のイギリス株価指数(FTSE100)のボラティリティ
商品 | 調査月 | 1年(日時) | 3年(週次) | 5年(月次) |
---|---|---|---|---|
FTSE100 | 2021年8月 | 15.0% | 19.7% | 13.6% |
ボラティリティも、1年(日時)15.0%、3年(週次)19.7%、5年(月次)13.6%と20%を切っているため、大崩れしにくい株価指数であることがわかります。
20%を切っているということは、レバレッジ5倍で運用しても、ロスカットされないことを意味します。当然、ギリギリの運用になるため、確実に行くのであれば、2倍~3倍での運用になります。
3.時価総額が大きい大企業を集めたインデックスで値動きが安定している
配当利回りが高いインデックスは、他にもありますが、多くの場合は「配当利回りが高い銘柄」のみを集めたインデックスだと思います。
イギリス株価指数(FTSE100)は、前述した通りで、時価総額が大きい100社を対象としたインデックスです。
つまり、経営が安定している大企業を集めたインデックスですから、急激な株価の下落は考えにくいという特徴があるのです。
安定した運用をしながら、高配当が狙える点がイギリス株価指数(FTSE100)の大きな魅力と言えます。
4.右肩上がりの成長で、資産価値の向上によるキャピタルゲインも狙える
イギリス株価指数(FTSE100)は、リーマンショックやコロナなどで、一時的に価格が下がることはあっても、長期でみれば、右肩上がりで資産が増えています。
配当利回りによるインカムゲインを狙いながら、資産価値の向上によるキャピタルゲインも狙えるインデックスとなっています。
まとめ
イギリス株価指数(FTSE100)は
- 高配当の利回りが期待できる
- ボラティリティが小さく、レバレッジを大きく掛けやすい
- 時価総額が大きい大企業を集めたインデックスで値動きが安定している
- 右肩上がりの成長で、資産価値の向上によるキャピタルゲインも狙える
という特徴があるインデックスとなっています。
ローリスクでありながら、ミドルリターンを狙う投資家、インカムゲインとキャピタルゲインを両取りしたい投資家にとっては、かなり狙い目のインデックスよ。
イギリス株価指数(FTSE100)の買い方
イギリス株価指数(FTSE100)の買い方としては
- ETF
- CFD
の2種類があります。
ETF(上場投資信託)
- iシェアーズ FTSE 100 UCITS ETF → 海外ETF
- UBS ETF 英国大型株100 → 国内ETF
日本の証券会社で購入できるのは「UBS ETF 英国大型株100」です。東京証券取引所に上場しているため、どの証券会社でも、購入することができます。
「iシェアーズ FTSE 100 UCITS ETF」は、日本のネット証券では見つけられませんでした。みずほ証券などの大手の証券会社で購入することができます。
CFD(差金決済取引)
- くりっく株365
- GMOクリック証券
どちらかで取引することができます。
くりっく株365は、日本で唯一の公的な取引所による株価指数証拠金取引で取引所CFDと呼ばれているものです。SBI証券や岡三オンライン証券、auカブコム証券等で購入することができます。
GMOクリック証券は、独自のCFD商品として「イギリス株価指数(FTSE100)」の取り扱いがあります。
イギリス株価指数(FTSE100)のおすすめの買い方は?
1.配当で比較
配当で比較すると
証券会社 | 種類 | 商品 | 調査年度 | 1枚取引価格 | 配当利益/価格調整額 | 利回り(信託報酬除く) | レバレッジ3倍 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
くりっく株365 | CFD | FTSE100 | 2020年 | 650,300円 | 15,426円 | 2.37% | 7.12% |
GMOクリック証券 | CFD | FTSE100 | 2021年6月 | 108,746円 | 3,908円 | 3.59% | 10.78% |
iシェアーズ FTSE 100 UCITS ETF | 海外ETF | FTSE100 | 2021年9月 | - | - | 3.18% | 9.54% |
UBS ETF 英国大型株100 | 国内ETF | FTSE100 | 2021年1月 | 8,640円 | 310円 | 3.39% | 10.17% |
GMOクリック証券のCFDが3.59%で一番高利回りを実現しています。
次いで、国内ETF「UBS ETF 英国大型株100」の3.39%です。
高配当で有利なのは「GMOクリック証券のCFD取引」です。
2.コストで比較
CFD取引で発生するコストは「スプレッド」です。
GMOクリック証券のコスト
- スプレッド:10円(1枚 = 0.1)
- 信託報酬:無料
- 取引手数料:無料
ETF取引で発生するコストは「取引手数料」と「信託報酬」です。
SBI証券国内ETFのコスト
- スプレッド:無料
- 信託報酬:年0.2%
- 取引手数料:55円~1,070円
比較項目 | GMOクリック証券CFD | SBI証券国内ETF |
---|---|---|
スプレッド | 10円 | 無料 |
信託報酬 | 無料 | 0.20% |
取引手数料 | 無料 | 55円~1,070円 |
コスト面で有利なのは「 GMOクリック証券のCFD取引」です。
3.取引条件で比較
比較項目 | CFD | ETF |
---|---|---|
内容 | 差金決済取引 | 上場投資信託 |
レバレッジ | 最大10倍 | 基本1倍 (信用取引:約3.3倍) |
取引単位 | 0.1倍 | 1倍 |
調査日 | 2021/9/9 | 2021/9/9 |
最低取引価格 | 70,813円 | 9,920円 |
最低必要証拠金 | 10,737円 | 9,920円 |
流動性 | 高い | 低い |
大きなポイントは「レバレッジの違い」です。
CFD取引であれば、資金の最大10倍の取引が可能になります。
1枚(0.1)の取引に本来は、70,813円の資金が必要になるのですが、実際には10,737円の証拠金があれば、良い計算になります。これはレバレッジが掛けられるからです。
追証やロスカットなどの条件を無視して単純化して考えれば
レバレッジ | 配当 | ロスカット |
---|---|---|
レバレッジ1倍 | 3.59% | 100%価格が下落した場合 |
レバレッジ2倍 | 7.18% | 50%価格が下落した場合 |
レバレッジ3倍 | 10.77% | 33%価格が下落した場合 |
レバレッジ5倍 | 17.95% | 20%価格が下落した場合 |
レバレッジ10倍 | 35.90% | 10%価格が下落した場合 |
となり
レバレッジが大きければ大きいほど、配当利回りが大きくなる反面、ロスカットに遭う可能性が高くなってしまう仕組みです。
イギリス株価指数(FTSE100)の場合は、レバレッジ3倍ぐらいでも、過去のボラティリティを見ても安定して運用できると考えられます。強気にどれば、レバレッジ5倍も可能です。
ETFの場合は、信用取引でやっとレバレッジ3.3倍になりますが、信用取引には「信用取引口座の開設」が必要になり、委託保証金が必要になります。
レバレッジで見ると選択肢の多いのは「GMOクリック証券のCFD取引」です。
4.流動性で比較
流動性の部分も考えておく必要があります。
流動性とは
いつでもどこでも金融商品の売り買いが成立しやすい状況にあるか否かを判断する指標のこと
を言います。
- 流動性が低い → 注文した金額でなかなか購入(売却)できない
- 流動性が高い → 注文した金額ですぐに購入(売却)できる
違いがあります。
ETFの場合は
出来高が33件しかなく、板情報も数件ずつしか注文が入っていません。注文の価格帯の差もかなり大きいことがわかります。
これでは、思った価格で約定できない、すぐに約定できない可能性が高いのです。
ETFは電子取引所取引を採用しているため、売りたい人がいなければ変えないのです。
CFD取引の場合は
証券会社がインターバンク市場(銀行など)に注文して、投資家の注文を約定する仕組みです。インターバンク市場(銀行など)が取引先になるため、基本的に注文が成立しないことがありません。
すぐに買いたい金額でイギリス株価指数(FTSE100)が買えるのです。
結論
現時点では
- 配当利回りが3.59%と一番高い
- 取引コストがスプレッドの10円のみ
- レバレッジが最大10倍まで掛けられる
- 流動性が高く、注文した時点の金額で約定する可能性が高い
GMOクリック証券のCFD取引で「イギリス株価指数(FTSE100)」を買うことをおすすめします。
イギリス株価指数(FTSE100)のおすすめの投資方法
過去のイギリス株価指数(FTSE100)のボラティリティを見ると
商品 | 調査月 | 1年(日時) | 3年(週次) | 5年(月次) |
---|---|---|---|---|
FTSE100 | 2021年8月 | 15.0% | 19.7% | 13.6% |
1年(日時)15.0%、3年(週次)19.7%、5年(月次)13.6%と20%を切っているので
レバレッジ:5倍でも、ギリギリロスカットが間逃れる計算になります。
しかし、あまりにギリギリですので、レバレッジ:3倍での運用をおすすめします。レバレッジ3倍なら、33%の下降でなければロスカットはされません。かなり安全に運用することができます。
イギリス株価指数(FTSE100)の現在価格(2021年9月9日時点)
- 1,073,900円(7,080.3GBP)
- 0.1の取引量:107,390円
レバレッジ:3倍 → 35,797円で1枚の購入 → 配当利回り:10.78%
を狙います。
35,797円であれば、毎月無理なく積み立てることも可能な金額です。月1回35,797円(1枚)ずつ保有量を増やしていくというのが、おすすめの投資方法です。
配当の変化がなく、キャピタルゲインを考えないとして、単利で運用すれば、3年で225,537円のプラスが出る計算です。
投資開始 | 投資額 | 累積 | 配当利回り | 配当 |
---|---|---|---|---|
1カ月目 | 35,797円 | 35,797円 | – | – |
2カ月目 | 35,797円 | 71,594円 | – | – |
3カ月目 | 35,797円 | 107,391円 | 2.69% | 2,892 |
4カ月目 | 35,797円 | 143,188円 | – | – |
5カ月目 | 35,797円 | 178,985円 | – | – |
6カ月目 | 35,797円 | 214,782円 | 2.69% | 5,783 |
7カ月目 | 35,797円 | 250,579円 | – | – |
8カ月目 | 35,797円 | 286,376円 | – | – |
9カ月目 | 35,797円 | 322,173円 | 2.69% | 8,675 |
10カ月目 | 35,797円 | 357,970円 | – | – |
11カ月目 | 35,797円 | 393,767円 | – | – |
12カ月目 | 35,797円 | 429,564円 | 2.69% | 11,566 |
13カ月目 | 35,797円 | 465,361円 | – | – |
14カ月目 | 35,797円 | 501,158円 | – | – |
15カ月目 | 35,797円 | 536,955円 | 2.69% | 14,458 |
16カ月目 | 35,797円 | 572,752円 | – | – |
17カ月目 | 35,797円 | 608,549円 | – | – |
18カ月目 | 35,797円 | 644,346円 | 2.69% | 17,349 |
19カ月目 | 35,797円 | 680,143円 | – | – |
20カ月目 | 35,797円 | 715,940円 | – | – |
21カ月目 | 35,797円 | 751,737円 | 2.69% | 20,241 |
22カ月目 | 35,797円 | 787,534円 | – | – |
23カ月目 | 35,797円 | 823,331円 | – | – |
24カ月目 | 35,797円 | 859,128円 | 2.69% | 23,132 |
25カ月目 | 35,797円 | 894,925円 | – | – |
26カ月目 | 35,797円 | 930,722円 | – | – |
27カ月目 | 35,797円 | 966,519円 | 2.69% | 26,024 |
28カ月目 | 35,797円 | 1,002,316円 | – | – |
29カ月目 | 35,797円 | 1,038,113円 | – | – |
30カ月目 | 35,797円 | 1,073,910円 | 2.69% | 28,915 |
31カ月目 | 35,797円 | 1,109,707円 | – | – |
32カ月目 | 35,797円 | 1,145,504円 | – | – |
33カ月目 | 35,797円 | 1,181,301円 | 2.69% | 31,807 |
34カ月目 | 35,797円 | 1,217,098円 | – | – |
35カ月目 | 35,797円 | 1,252,895円 | – | – |
36カ月目 | 35,797円 | 1,288,692円 | 2.69% | 34,698 |
合計 | 1,288,692円 | – | 17.5% | 225,537 |
イギリス株価指数(FTSE100)は、資産額の大きい、経営の安定した英国の上場企業100社の株価指数だからこそ、レバレッジを掛けても、リスクを抑えて運用できるインデックスと言えるわ。レバレッジ3倍で配当利回り10%を実現するとともに、キャピタルゲインも狙える優良銘柄ね。